紫式部の好物

いわしの語源

いわしは、縄文時代から食べられていた事が分かるように、縄文時代の貝塚から、いわしの骨が大量に出土しています。

古くからよく食べられていた大衆魚でした。

いわしは、鮮度が落ちるのが早く、すぐに死んでしまう弱い魚というところから「ヨワシ」が訛って「いわし」に転じたと伝えられています。

また、庶民が食べる下魚であることから「イヤシ」が「いわし」に転じたという説もあります。

平安時代『源氏物語』などを著したことで有名な紫式部は、いわしを食べた事があり、その美味しさが忘れられずにいました。大量に獲れ、値段も安い大衆魚であるいわしは、身分の高い貴族が食べるものではないと思われていました。

ある時、夫の藤原宣孝が留守の間に、紫式部はいわしを焼いて食べました。

帰宅した宣孝が、いわしの匂いに気付いて「そんな卑しい魚を食べたのか」と笑いました。

すると、紫式部は「日本(ひのもと)には、やらせ給(たま)ふいはしみずまいらぬ人は、あらじと思ふ」と詠んでうまく切り返したという有名な話があります。

これは、江戸時代になってからの創作話とも言われていますが、「日本人は、誰でも京都石清水八幡宮にお参りするでしょう?いわしを食べない人なんていませんよ」というような意味です。

いわしと、当時人気だった石清水八幡宮をかけた返答は、才女ならではの答え方でした。

いわしの効果的な食べ方

はるか昔から食べられていたいわしは、骨や筋肉を強くし、疲労回復や脳の活性化に効果があると言われています。

いわしには、必須脂肪酸であるオメガ3のEPAやDHAが多く含まれていて、魚の中でもトップクラスの含有量です。

また、カルシウムとビタミンDも多く含まれています。

カルシウムと一緒に摂ると、ビタミンDの吸収率がアップします。

丸ごと食べられるメザシなどの丸干しは、効果的に栄養を摂る事ができます。

いわしの梅干し煮は、代表的ないわしの料理です。

いわしの生臭い臭いの成分である「トリメチルアミン」を、酸性の梅干しで中和することができ、梅のクエン酸がカルシウムの吸収を助けます。

いわしが大漁に獲れる兆し

小さな雲がたくさん集まってできる雲のことを、巻積雲(けんせきうん)といい、いわし雲はこの巻積雲の一つです。

いわしの群れのように見えることから、「いわし雲」という名が付いたと言われています。

この雲が現れると、いわしが大漁に獲れる兆しと言われています。

いわし雲は、秋に良く見られ美しい秋空の象徴であることから秋の季語でもあります。 

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